横浜港から車で10分ほどのところに、こんな立派な庭園がある。

ここ「三渓園」は現在、国指定名勝だが、本来は生糸貿易で財を成した横浜の実業家・原 三渓(富太郎)の元邸宅であった。
原 三渓はここに京都や鎌倉などから歴史的に価値のある建築物を移築し、明治39年(1906)「三渓園」として一般に公開した。

175,000uの園内に、17棟(うち10棟は重要文化財)の古建築物が四季折々の自然な景観の中に巧みに配置されている。

 外苑:明治39(1906)年開園。

この大池に浮かぶ小舟は、私の子供のころからず〜〜〜っと、この位置にある。
多分、朽ちる度に浮かべ変えているんだろう。

ここは初夏、菖蒲が咲く。

「鶴翔閣」:明治42(1909)年建築。
横山大観など、原 三渓と交流のあった文化人がここに出入りした。


内苑:昭和33(1958)年の公開まで、原家の私庭であった。

「臨春閣」:慶安2(1649)年建築。
江戸時代初期の紀州徳川家ゆかりのこの「臨春閣」の景観は、京都・桂離宮と対比される。


亭樹の橋から「臨春閣」。


25日は“中秋の名月”だった。
今宵ここで“観月会”が開かれる。

月見団子が置かれていたが、なんと発泡スチロールの団子!
その無粋さにガッカリしました。
(いや、待てよ、カラスなどにイタズラされない為かもしれない。)


 「臨春閣」から振り返って三重塔を望む。
三重の塔は、京都・燈明寺から移された。
関東地方では最古の塔。康正三年(1457)の建築。

冬、雪景色の三重塔は素晴らしい。

小山を奥に登る。


 「月華殿」
徳川家康時代の京都伏見城内にあった大名伺候の際の控え所。
慶長8(1603)年建築。

ここで月を観ながら一杯できたら最高なんだが・・・。

「天授院」:小高い山の一番上。

鎌倉建長寺付近の心平寺跡にあった禅宗様の地蔵堂。
慶安4(1651)年建築。


山を下って来ると、「聴秋閣」

京都二条城にあった徳川家康・春日局ゆかりの楼閣建築。
元和9(1623)年建築。
紅葉の頃は一段と深い味わい。

ところで、暑かったので、茶屋でアイスコーヒー。


池に面し、風が気持ちよかった。

金沢の「兼六園」には過去2回行った。
以前、その金沢の友人をここ「三渓園」に連れてきたら、「兼六園」よりも広いと言う。

その時は“そうかな”と思っていたが、今回調べてみたら、なんと!
金沢の「兼六園」は広さ約3万坪で平坦なのに比べて
横浜の「三渓園」は広さ約5万3千坪で、約2倍近い!

横浜市内から程近く、春夏秋冬趣の違いを味わえる「三渓園」はお勧めのスポット。


吾妻山の「菜の花」に続く

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