2009.5.4(月)
横浜・山手の西洋館を久しぶりに見て歩きました。
「ブラフ18番館」:
JR石川町駅元町口のすぐ脇の坂を登ると、イタリア山庭園の一郭にこの「ブラフ18番館」がある。
平成3年(1991)まで“カトリック山手教会”の司祭館として使用されてきた。
フランス瓦の屋根、南側のバルコニーやサンルームなど、震災前の外国人住宅の特徴を残している。
「外交官の家」:
「ブラフ18番館」のすぐ上がこの「外交官の家」。
木造2階建てで塔屋がつき、天然スレート葺きの屋根、下見板張りの外壁。
部屋の家具や装飾にはアール・ヌーボー風の意匠とともに、アーツ・アンド・クラフツ
(19世紀イギリスで展開された美術工芸の改革運動)のアメリカにおける影響も見られる。
この洋館の1Fの一部は喫茶室になっていて、勿論有料だがコーヒーなど飲めます。
「カトリック山手教会聖堂」:
文久元年12月13日(1862年1月12日)、パリ外国宣教会が居留地80番に建てた横浜天主堂が、
開港後の日本で初めてのキリスト教会堂で、同教会は明治39年2つの塔を持つ煉瓦造の聖堂を山手44番に建設し、
そこへ活動の拠点を移したものが「カトリック山手教会」のはじまりだそうだ。
しかしその煉瓦造教会は大正12年の関東大震災によって完全に崩壊してしまい、現在の建物は昭和8年に再建されたもの。
尖塔アーチの窓に背の高い鐘塔を持った、典型的なゴシック様式の教会建築で、内部には細かな装飾が施された列柱などを備え、
この山手カトリック教会は日本一美しい聖堂とも呼ばれている。
《文章は、Jan Josef Svagr (ヤン・ヨセフ・スワガー:1885〜1969)のHPから引用》
両壁はステンドグラス。 休日には、よく結婚式がとり行われています。
教会を出て再び歩き始めると、なんだろう、この香り? 2、30m手前から香っていました。
ジャスミンでした。
「ベーリック・ホール」:
イギリス人貿易商B.R.ベリック氏の邸宅として、第二次世界大戦前まで住宅として使用された後、
昭和31(1956)年に遺族より宗教法人カトリック・マリア会に寄付された。
現存する戦前の山手外国人住宅の中では最大規模の建物で、設計したのはアメリカ人建築家J.H.モーガン。
モーガンは山手111番館や山手聖公会なども手がけた。
600坪の敷地に立つべーリック・ホールは、スパニッシュスタイルを基調とし、
玄関の3連アーチや、イスラム様式の流れをくむクワットレフォイルと呼ばれる小窓、瓦屋根をもつ煙突など多彩な装飾。
山手の西洋館の中で、私の一番好きな建物。
あれ? 原宿では休日に大勢このコスプレの娘を見ますが・・・。
横浜にも出没しておりましたので、「写真を撮らせて!」 もらいました。
「エリスマン邸」:
さて「ベーリック・ホール」を過ぎると「エリスマン邸」。
生糸貿易商社シーベルヘグナー商会の横浜支配人として活躍した、スイス生まれのフリッツ・エリスマン氏の邸宅として、
大正14年(1925)から15年(1926)にかけて山手町127番地に建てられた。
設計は、「現代建築の父」といわれるチェコ出身の建築家アントニン・レーモンド。
これは一般の喫茶店風のお店。
「山手234番館」:
昭和2年(1927)頃外国人向けの共同住宅(アパートメントハウス)として、現在の敷地に民間業者によって建設された。
関東大震災により横浜を離れた外国人に戻ってもらうための復興事業の一つとして建てられ、設計者は日本人の朝香吉蔵。
しばらく歩くと、ここはガイドブックなどには必ず登場するレストラン。
その、道を挟んだ左手が「外人墓地」:
右上に「マリン・タワー」の上部が見えます。
「墓地」正面入り口。
土日祝日は墓地の中に入ることができます。
ただし、墓地維持管理募金のための200円以上の寄付金を払って。
中央奥に、ランドマーク・タワーの上部が見えます。
丘の斜面に約4600柱があります。
嘉永七年(1854)開港交渉のため、浦賀に上陸したペリー提督が率いる水兵の一人が死亡し、この丘に葬られたのが最初。
横浜開港以来、活躍した多くの技術者・宣教師・貿易商等の居留外国人やその子孫等など、異国のこの地で亡くなった方々を葬っています。
「山手111番館」:
ワシン坂通りに面した広い芝生を前庭とし、ローズガーデンを見下ろすこのスパニッシュ・スタイルのこの建物は、
大正15(1926)年にアメリカ人ラフィン氏の住宅として設計された。
設計者は、「べーリック・ホール」を設計したJ.H.モーガン。
「イギリス館」:
イギリス館は、昭和12年(1937)に上海の大英工部総署の設計によって、英国総領事公邸として、現在の地に建てられた。
鉄筋コンクリート2階建てで、広い敷地と建物規模をもち、東アジアにある領事公邸の中でも、上位に格付けられていた。
(以上、西洋館の説明文は「財団法人 横浜市緑の協会」のHPによる。
また掲載の西洋館は全て一般公開され、無料で館内を見学することができる。)
そして今年は「横浜開港150周年」。
バスの腹にもこんな文字が書かれていますが、今ひとつ盛り上がりに欠けるなー。
この後フランス山を下って山下公園に出て、船で横浜駅東口に行こうと思ったが、休日で満員。
地下鉄「みなとみらい線」で横浜駅に。
横浜駅西口のいつもの“キリン”でハーフ&ハーフを飲む。
歩いた後のビールは最高! 生ハムのピザもおいしい!
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