2009.1.10(土)

 数年前、TVでチラっと静岡県富士宮市の駄菓子屋さんでの焼きそばを観た。

“富士宮は焼きそばが有名なのか、その内に行ってみよう”と思って忘れていたのだが、
全国のご当地「B級グルメ」が味を競う「B―1グランプリ」で、第1回の2006年、第2回の07年と
2連覇した静岡県「富士宮焼きそば」のニュースに、いよいよ行って食わずばなるまい!と決心。

いろいろ調べると、ネットでも雑誌等でも「前島」という店がダントツの人気店
そして数年前TVで観た店が“それだ”と分かった。

よ〜〜〜し、行くぞ〜〜〜!



平塚を9時に出て、東名の「秦野大井」から「富士」インター、引き続き「西富士道路」を走り、10時20分到着!
「富士宮焼きそば」200軒中ダントツ1位「前島」さん。

店は完璧な「駄菓子屋」さんだ!

住所:静岡県富士宮市矢立町195
電話:0544-27-6500
営業時間:8:00〜19:30
東小学校のすぐ西側の住宅街にある。




 3連休最初の10日(土)なので混んでいるかと思ったら、誰もいない。
ラッキー、我々二人だけだ!

ざっくばらんな店内と、ざっくばらんな店主の“前島”さん。
周囲の壁には色紙がズラリ。

市内には座敷の他に鉄板付きテーブルが14、5席あり、数十台の駐車可能という超大型店もあるのに、
この店は10数人でいっぱい、おまけに駐車は3台。

それなのに1位ということは店主の人柄か。




 今でこそ、色んな店で「焼きそば」を提供しているが、昔は“駄菓子屋”さんで子供相手に作っていたのが始まりらしい。

昔は芸者さんが多かった街だが、第二次大戦でその職を失い、
元芸者さんたちが住宅街の、小学校の隣の路地辺りに“駄菓子屋”を開き、焼きそばなども始めた。




 閑話休題、「本当は土日は出さないんだけれど、空いているから是非これを食べて」、と「しぐれ焼き」
焼きそばとお好み焼きを合体したもの。広島焼き風と言うべきか。




 毎日、焼きそばの湯気と脂で顔はツヤツヤ。

以前は朝6時30分から営業していた。
店が流行るにつれて押し寄せる客の列。その列の中で近所の家々の迷惑も顧みず早朝でも、夜でも声高にしゃべる客。
他人の庭に勝手に駐車はするは、路駐はするはで隣近所に大変な迷惑をかけたらしい。

混む時は1時間待ち2時間待ち。追加注文は受けない。追加で食べたい時は、また行列に並び直す。

夏場が混むんだそうだ。

他にお客さんがいないので、色々話をしてくれた。




 そして「焼きそば・ミックス」も焼き始める。

普通、麺の製造は蒸した後もう一度ボイルするが、富士宮の焼きそばはボイルせず強制的に冷やし脂で表面をコーティングしてしまう。
そのため、麺に大変コシがある。


 脂はラードを鉄板(厚さ:1.3mmだそうで、創業当時の29年前から使い続けている)にしき、
キャベツ、“肉かす”、そして麺にはお湯をかけて炒める。

その後、ソース、ダシ粉を振り掛けて出来上がり。
“肉かす”とはラードを搾った後に残ったものを油で揚げたもので、これも「富士宮焼きそば」の特長。

勿論、ソースなど各店工夫が凝らされている。




焼きあがると、「はい、こちらに来て。」と鉄板の前に座らせてくれる。
そして、そのまま鉄板から焼きそばを塗り箸で取って食べる。

取り皿はない。鉄板にへばりつくようにして食べる。




 「焼きそば」を半分ほど食べたら、「ストップ!」と止められ、そこに生玉子が落とされ、黄身がトロトロのうちに「さあ、どうぞ!」




 「しぐれ焼き」も焼き上がる。目玉焼きの上にそれを乗せて、




 ひっくり返すと出来上がり。

「しぐれ焼き・大」950円、「焼きソバ・ミックス大」750円。

ところで“肉かす”も入るし、麺も製造過程で冷やし脂を使うということで、
「富士宮焼きそば」はこってり脂ぎって、もっとインパクトがあるのかと思ったら、意外にあっさり。
ソースも殆ど辛さを感じず、全体におとなしい味でした。これはちょっと意外でした。




 さて食後、北上して富士山の撮影場所を探す。ところが、
送電線の高い鉄塔が次から次、民家の屋根、林に遮られ、どこから富士山がちゃんと見えるんだろうと走り回る。




 更に走り、車を止める。




 200mmで撮る。剣が峰に富士山測候所の、かっての建物が見える。




 三脚を立て、500mmに交換する。
ハッキリ見えるが、あのドーム状の巨大アンテナは今は無い。

しかし、富士山をこんなUPで撮ってはいけない。
やはり遠くから、全体を見る図柄が富士山らしい。




 撮っているうちに、東側から雲がどんどん沸いてきて、この後富士山は雲に隠れてしまった。




 469号線、富士宮市から富士市大渕を過ぎた辺り。
連休だというのに車が走っていない。良いドライブ・コースだ。




 ぐんぐん下って裾野市だったか小正月にやる“左義長”、この地方ではなんというのか、
“ドンド焼き”、“さいと焼き”なのか、が準備されていたので車を止めてパチリ。




 御殿場市郊外、自衛隊の東富士演習場を通過。
正面に見えるのは丹沢山塊かな?




 その後、御殿場市内から箱根を越え、小田原に下り、明治26年創業・料理割烹「だるま」。
富士宮でかなり早い時間の焼きそばだったので、腹が減った〜〜〜!
4時30分、もうダメ。

本館・別館など冠婚葬祭の為の部屋、座敷もあるが、
1階のこの食堂では寿司や松花堂弁当風なもの、天麩羅定食、刺身定食などがある。

この建物がレトロで良いねー。
ここは入口付近。右奥まであります。




 ここでは絶対「海老天丼」 1.680円、「味噌椀」310円。
もう、これだけ!

しかし以前と比べると、なんだか来る度に海老が小さくなっている感じがする。
こんなに小さくなったんじゃ3匹入っている意味が無い。
2匹で良いからもう少し大きい海老にしてくれ〜!


「真鶴岬“三ツ石”」に続く

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